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2010-11-02

表層流動のレオロジー的解釈

こんにちは。
例によって、更新が滞っております。先月は複数のセミナーやら共同研究の会合、学生さん向けの講義などがあり、わりとバタバタしていたので。

ただいまうちのボスが育児休暇をとっており、彼の分の仕事も私の方までまわってきてます。おかげであんまり遊ぶ機会がなく、このブログで書くような面白い出来事がありません。

というわけで、今回は久しぶりに、最近読んだ論文の紹介でも (申し訳程度ですが)。

"Anisotropies in cortical tension reveal the physical basis of polarizing cortical flows"
Mayer et al., Nature 467 617-621 (2010)

http://www.nature.com/nature/journal/v467/n7315/full/nature09376.html


内容は細胞の非対称分裂に関わる研究。線虫受精卵の第一卵割直前に見られる、体軸前方への表層アクチンの流動を調べています。
この流動がどうやって起きるか? というのが主題なのですが、これに関しては、前後軸に沿った表層張力の勾配が流動を生み出している、というのが以前からの有力な仮説でした。しかし今回の論文では UV レーザー用いた張力測定実験によりこの仮説を否定し、代わりミオシンによる収縮と表層成分の粘性により張力勾配なしで流動を説明できることを示しました。

この論文、構成がアブダクティブな上、流体力学的な議論が満載なので、我々のような分子生物学者にはかなり読みづらいです。しかし、張力と流動のメカニズムは表層アクチンの研究では重要な問題なので、専門の研究者は一度目を通した方がよいかもしれません。細胞骨格の弾粘性を考慮する際によい参考になると思います。



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